低成長下、先の見えない日本経済にあって、企業が高収益を上げ続けることはとても厳しい状況といえる。企業が生き残るためには、企業内部のムダを徹底的に省き高コスト体質の是正を図り、競争力をさらに高めることが不可欠となる。
このように低収益体質を克服することが企業に求められているわけだが、筆者の周辺では、「うちの会社はやたらと会議が長すぎる」とか「会議ばかりで肝心の本業をする時間がない」等、企業の方向性、あるべき姿などの重要事項を決定する会議を揶揄する声を耳にする。どの企業にもあてはまる事例だが、これらの悪しき習慣を見逃し放置すれば、それこそ高コスト体質からの脱却など到底できない。今回は、会議を見直すことによる経営節減を行い、生産性・収益性の高い企業体質へと転換するための5つのヒントを以下に述べるのでぜひ参考にしてほしい。
1. 資料を事前に配布し万全の準備を行う
事前に資料が配布されていれば、すぐに討議に入れるし、出席者は自分の意見をまとめて前向きに参加し時間短縮にもなる。
2. 閉会時間を決める
【閉会時間を決める効果】
①会議の時間活用度を高める
②集中力が高まる
③会議後の予定が入れられる
④会議中の呼び出しが最小限になる
3. 決定事項を実行する習慣をつける
実行性のある会議内容にするためのチェックポイントは、
①出席者全員の知恵を結集する
②ホワイトボードに発言をまとめる
③会議の終わりに結論を確認する
4. 会議メモのフォーマットを作成する
【フォーマット記載事項】
①日時・会議名・主催者
②目的・狙い
③会議内容・結果
④問題点・対策
⑤自課の役割・他部門への依頼
⑥自分の役割
5. 進行ルールを作り周知徹底する
会議のルールを守り、ムダを排除することによりコストを削減できる。
会議進行のルールは、
①リーダーに従う
②自説に固執しない
③少数意見、反対意見を聞く
④質疑を嫌がらない
⑤結論は尊重する
⑥結論には全員が従う(鉄則)