筆者は起業に関わる相談にも応じており、差別化した強みを持つことの重要性を説いているが、相談者から「差別化をするって具体的にどうすればいいんですか?」と度々質問される。確かに口で言うのは簡単であるが、いざ説明する段になると、正直ちょっとだけ考え込んでしまうこともある。
差別化を考えるうえで、いろいろなアプローチがあると思うのだが、今回は顧客満足度の観点から「事業を差別化する」というテーマについて記述するので参考にしてほしい。
【差別化の分類と代表的な展開事例】
物質的サービス | 何か品物をオマケにつける |
・ホテルの枕元にチョコレートを置く
(寝つきがよくなる) (ポイントカードなど) |
制度的サービス |
従来からある商品や、やり方に関して、 その仕組みやシステムを変えることで サービスの品質を向上させる |
・禁煙席の設置(快適空間サービス、健康志向) ・スーパーの少量買物専用特急レジ) |
知的サービス |
一般の人たちが持っていない 専門的な知識や経験を売り物にする |
・ショールームでの提案型営業
(ライフスタイルに合わせた住宅、カー販売) (洋服の試着、眼鏡のCG・バーチャルリアリティ) |
情緒的サービス | お客さまの情緒や感性に訴えるサービスを行う |
・細かな心配り
(アロマオイル、口臭予防剤の使用など) (笑顔、好感を持つ真摯な態度) |
【あなたはどちらの言い方が売れると思いますか?】
A. このサンマの鮮度は1級品です でも尾にキズがあります
B. このサンマは尾にキズがあります でも鮮度は1級品です
→ Bの言い方が売れます
※同じ商品・製品でも差別化(言い方の違い)を図れば売れ行きは異なります!