1年の計=事業計画の策定を!

 新年明けましておめでとうございます。本年も何とぞよろしくお願い申しあげます。

 2025年は巳年にあたります。蛇は古来より豊穣や金運を司る神様として祀られてきたように、皆さまにとって運気が上がる1年となるよう祈念いたします。

 さて、「1年の計は元旦にあり」という言葉があるとおり1年の計画は、年の初めである元旦に立てるべきであり、物事を始めるときに計画を立てるのが大切だという意味である。経営者の頭のなかで描いている将来の夢・希望・意思・目標を目に見える形に表した資料が事業計画だ。計画作りも重要であるが、計画を作って満足するのではなく、また計画作りに長い時間を費やして行動しないのは全く意味がない。実際に作った計画書を活用して行動することが不可欠である。

 そして、じっくり計画を考えて完璧だと自信を持って始めたとしても、計画どおりに進むことはほとんどない。

 そこで、計画どおりに進んでいるか定期的に確認する振り返りが重要で、計画と比較して上手くいかない場合にどう対処できるか、計画以上の好業績になったときにどのような判断ができるか、といったことが経営者の役割となる。

 事業計画やビジネスプランといったことは、普段からなかなかゆっくりと話す機会を持てずにいる経営者もいると思われる。故に年の初めを利用して社員(幹部)を集め、あえて時間をかけて話し合ったり、意見交換し合ったりすることが重要である。意見交換を行いながら、経営者の思いに共感してもらえれば、社員の業務に対する意識や方向性の意思統一を図ることができるとともに、社員のモチベーションアップや経営幹部(後継者)の育成にもつながってこよう。

 また、事業計画の策定は金融機関との良好な関係を構築するうえでも大切である。例えば、融資に際し事前に用意しておけば審査に回す資料として活用できるし、融資後も事業計画の進捗を定期的に報告すれば金融機関としても返済の見通しがたち安心感を醸成する。このように事業計画の策定はいろいろな副産物も生まれる。

 正に1年の計は元旦にあり、2025年はどんな年にしたいのか、頭を動かし、手を動かして事業計画を立ててみてはどうであろうか。