今年も年の瀬が近づき何かと慌ただしい時期となってきた。筆者も「時間がない、足りない」と言いながら日々の仕事に追われている。皆さんの周りにも「忙しい、忙しい」と言いながら飛び回っている人はいないだろうか。筆者の知人の中にも超忙しいはずなのに、忙しさなどをまったく感じさせず、大きな成果を上げている人がいる。
あくまで筆者の実感であるが、仕事ができる人ほどいつも涼しい顔をしているように思う。
一方、仕事ができない人ほど「忙しい、忙しい」と仕事に追いまくられている感じがしてしまう。
一体、この違いはどこから生まれているのだろうか。おそらくマネジメント能力に差があるのではないかと思う。
つまり、仕事ができる人は、目標やゴールが明確であり、その実現に向けて何が一番大事で、何が大事ではないかが見極められているのである。目標達成のために大切なことだけに専念し、それ以外のことは思い切って捨てているといった正に重点思考が実践されている。
それに対して仕事ができない人は、どうでもいいことに振り回されたり、大切でないことに時間やエネルギー、モチベーションを奪われていたりするのだ。そういうことでは、成果を生み出すことなど到底できない。
別の言い方をすれば、仕事ができる人は、引き算が上手ということである。大切でないことは思い切って捨て、仕事や生活にメリハリをしっかりとつけている。
反対に仕事ができない人は、足し算ばかりになっているのかもしれない。あれもこれもと欲をかいてどんどんやることを足してしまい、にっちもさっちもいかない状態に自らを追い込んでいるのである。
結論として、マネジメントの極意は引き算にあると言えよう。有限である時間や金など経営資源を目標の達成に必要なことだけに集中させる。これがビジネスの最適化である。
マネジメントはあくまでも手段にすぎないが、仕事において実現したい目標を達成したいのなら、マネジメントは引き算という考え方をとり入れることも不可欠である。
何かと忙しい年の瀬に一旦歩を止め、引き算をしてみることがいいのかもしれない⁉
1年間、ご愛読いただきまして誠にありがとうございました。