ブログ - 2024年4月


アウトレット人気

アウトレット型の商業施設が活況を呈しています。物価高による選別消費の強まりで割安な衣料品やバッグなどへの人気が高まっていることが要因です。国内最大手の三菱地所・サイモンが運営する「プレミアム・アウトレット」の2023年度のテナント売上高は過去最高でした。インバウンド客回復の追い風も吹き、一段の集客拡大に期待が高まっています。(※アウトレットは商品によっては定価から数十%引きや半額以下で買えるのが特徴です。通常店で売れなかった品や市場には出回らないキズが付いたものなどの「B級品」や製造の工夫で原価を抑えた専売品が並びます)

「在籍出向」支援を強化へ

厚生労働省は、雇用関係を維持したまま従業員を他社に送り出す在籍出向にに取り組む企業への支援を強化します。従業員のスキルを高め、受け入れ先の人手不足を解消する狙いがあります。出向元の企業に最大1千万円(最長1年)を助成する現行制度の活用を促進します。2024年度からは受け入れ可能な企業を開拓して在籍出向のマッチングを行う事業に乗り出しており、事業をてがける業者を公募して委託します。IT関連の技能は多くの業種で応用できるとみて、当面はIT関連の受け入れ先を開拓することになります。この制度を活用して企業活動の活発化や業績の向上につながればよいと思います。

「宇宙戦略基金」

民間の宇宙ビジネスの市場を成長させるための政府の「宇宙戦略基金」が動き出しました。スタートアップや大学に最大で費用の100%を補助するなど、研究開発への参入を促します。一企業に533億円の支援を見込む事業もあり宇宙分野の技術革新へ注力していきます。今回の公募テーマは月面での電源技術などで、これが実現できれば宇宙開発を有利に進められる技術テーマも多く盛り込まれました。一方で基金から資金を出した企業や大学の技術開発が着実に実を結ぶようにサポート体制を構築する体制も必要不可欠です。

明日27日からGWスタート

TikTok規制

欧米や日本で若者のSNS依存に対処するための規制が強化され始めました。中国ネット大手の宇節跳動(バイトダンス)の傘下が手掛ける動画共有サービス「TikTok(ティックトック)」の運営会社は24日、欧州連合(EU)の警告を受けて簡易版アプリの「ポイ活(買い物などによってポイントを貯めたり、貯めたポイントを活用したりする活動)」機能を欧州で自発的に停止することを発表しました。※ポイ活のデメリット:情報収集による時間の浪費、お金の使い過ぎなど

消滅可能性自治体が744⁉

民間有識者でつくる「人口戦略会議」が24日公表した地域の持続可能性を分析した報告書では、自治体の消滅危機が続く現状が浮き彫りになりました。若い女性の減少で消滅可能性のある市町村は東京圏以外だと46%に上りました。また東京23区など大都市では低出生率が国内の人口減少改善の足かせとなっており、地方と都市の双方が課題を抱えています。言い古されてきたことですが、女性の負担を減らせるように男性の育休取得の推進や、共働き世帯の子育てを地域で支える仕組みづくり、子育てと教育への経済負担の軽減などが強くスピード感を持って求められています。

生成AIで職務経歴書作成

パーソナルキャリアは24日、転職サイト「duda(デユーダ)」上で、登録者が生成AI(人工知能)を使って職務経歴書を作成できるサービスを開始します。経験した職種、役職、仕事内容など3つの項目を入力すると最短1分で完成します。経歴書作成にかかる手間を減らし、求人への応募率を高めます。ついにここまで来ましたか⁉というのが実感。個人的にもどの程度のレベルの経歴書ができるのか試してみたいですが・・・

4人に1人が「買い物難民」⁉

買い物難民が増加しているようです。65歳以上の高齢者のうち、約4人に1人が住居の近くに商店がなく、食糧確保に苦労していることが農林水産省の研究機関の推計でわかりました。農村部だけではなく、都市部でも課題で、政府は移動販売や宅配サービスへの補助金を出すなど対策を急いでいます。この背景には、商店の廃業、バスや電車といった公共交通機関の廃止で、買い物に苦労する人が増えていることや、自動車免許を自主返納して移動販売や宅配に頼らざるをえない高齢者がいることです。高齢化に加え、インフレで個人の実質所得も伸び悩むなか、買い物難民の増加傾向は続きそうです。この50年で買い物状況は様変わりしてしまいました。

先端技術海外移転に規制拡大

企業が先端技術を海外に持ち出す際の規制が拡大します。経済産業省は日本が優位性を持ち他国が獲得に関心を持つ分野の技術移転について、企業に同省への事前報告を義務づけます。最先端素材や装置などを念頭に軍事転用や技術流出を防止します。虚偽の報告をするなど悪質な違反には罰則も科されます。この背景には、2023年に日本企業がからむ工作機械が中国の核兵器開発を担う機関で使用されている恐れがあることがわかりました。政府は監視強化の具体策を検討してきており、新たな規制案を公表し、外為法の省令を改正します。

自治体職員退職が10年で2.2倍⁉

安定した収入で人気だった自治体職員の退職が増加しています。総務省の集計によると、教員や警察などを除く一般行政職のうち、2022年度に主に自己都合で仕事を辞めたのは1万2501人でした。13年度は5727人で約10年で2.2倍となりました。この要因としては、待遇への不満や業務量の増加が影響しているとみられます。30代までの若手が全体の3分の2を占め、住民サービス低下や組織弱体化が懸念されます。※一般行政職:政策の企画立案や窓口業務など主に事務を担い、さまざまな部署を渡り歩く。

冷凍食品の出荷額が過去最高に

日本冷凍食品協会は19日、2023年の冷凍食品の生産・消費統計を発表しました。値上げ効果で全体の出荷額は過去最高を記録しました。外食需要の回復もあり家庭用の国内生産量は9年ぶりに減り、業務用を下回りました。技術進化でますます美味しくなった冷凍食品を巡る競争がヒートアップしています。ただ、中東情勢の悪化や円安で物価の上昇圧力が長期化する兆候も出ており、この先コストアップが長期化すれば販売の回復が遅れる可能性もあります。

訪日客300万人突破

外国からの3月の訪日客数と1~3月の旅行消費額がともに過去最高を更新しました。円安の追い風を受け、体験型サービスへのコト消費が沸いた形です。一方、持続可能な観光地づくりに向けて各地でオーバーツーリズム(地元住民の生活に影響が生じる)対策の動きも出てきています。3大都市圏に偏在している外国人宿泊を地方に分散し、観光公害対策を踏まえ、持続可能な観光地域づくりを加速していくことが喫緊の課題となりそうです。

円安➡内需への影響⁉

外国為替市場で円相場が1ドル=154円台まで下落しました。他の主要通貨も対ドルで下げており、ドル独歩の様相を呈しています。この背景には、①米利下げタイミングのズレこみ、②有事のドル買い、③原油高という3つの要因が挙げられます。現状の止まらない円安が輸入コスト増と値上げにつながり、国内消費の回復が遅れかねないとの見方も浮上しています。政府の新しい防衛ラインとして、1ドル=155円が意識されるなか、市場は介入への本気度を試している格好となっています。

縦型ショートドラマ

スマートフォンで見る縦型のショートドラマの配信が日本で本格的にスタートします。スタートアップのGOKKO(東京)が中国企業と組んで58話からなるコンテンツ(1話あたり60~90秒、連続して展開する58話を合わせれば90分程度のストーリーになる)を4月に公開予定です。ショートドラマ市場は中国で年1兆円規模とされ、米国でも利用が広がっています。1話90秒ほどとお手軽で、日本でも時間の効率的な活用に敏感な若者層を中心に広がる可能性があります。

高橋礼(巨人・専修大卒)完全復活!

花粉症発症率ワースト(静岡県)

医薬品メーカー「第一三共ヘルスケア」が実施した調査によると国民病とも言われる花粉症の発症率が全国で最も高いのは静岡県でした。発症経験の有無を尋ねたところ、「発症したことがある」と答えた回答が74.0%を占めました。これは全国平均を20ポイント近く上回っています。一方で、人や自然に無害な薬剤をヘリで空からまき、花粉を持つ雄花だけを枯らすことができる研究も進んでいます(実験では9割の雄花を枯死させることに成功)すわ!国民病解消といきますか⁉

「指定管理者制度」

自治体が公共施設の管理を民間に委ねる「指定管理者制度」が広がっています。民間の知恵と工夫でサービス向上などを進める狙いがあり、全国の市町村の2022年の導入率は3分の1に達しています。2006年に制度の活用を始めた浜松市は、24年4月時点で制度の対象となる492施設のうち、258施設で導入(52.4%)しています。

高専卒採用4割増

日本経済新聞社がまとめた採用計画調査では、2025年春入社の高等専門学校(高専)卒の採用計画人数が前年実績比で42.7%増の895人でした。国立高等専門学校機構によると、22年度に本科と呼ばれる5年間の課程を卒業後に就職した人は5000人程度で求人倍率は20倍を超えています。各社は専門知識やスキルを持つエンジニアとして活躍できるとして、いち早く囲い込もうと採用活動が早まる傾向にあります。高専卒は即戦力としての大きな魅力があります。

栽培適地が不適に(地球温暖化)

日本の果物山地に地球温暖化の脅威が迫りつつあります。気候予測データに基づいて計算すると、リンゴやミカンなどの今の栽培適地のうち3~5割は2050年ごろに不適となるようです。これは果実の需給を左右し、価格に影響する可能性もあります。果樹は数十年単位で栽培します。植えて数年間は収穫ができず、投資の回収に時間がかかるケースが多いことから、長期的な視点に立って、品目の転換を含めて産地単位で対策を進めていく必要があります。

国際規格創設(介護)

世界169ヵ国で構成する国際標準化機構(ISO)は、2025年にも介護サービスの質や安全性に関する基準をつくります。経済産業省など政府は高齢者向けの食事提供や事業者の経営情報公開といった日本基準(高齢者の身体機能の維持や改善につなげる科学的介護の考え方など日本のノウハウ)の反映を目指します。国際規格に日本の提案が採用されると、国内で介護サービスを展開する事業者の海外進出がしやすくなりチャンスが広がります。

「働き手予備軍」が半減

日本の働き手が枯渇状態になっています。今は職に就かず仕事を希望する働き手の予備軍は2023年に411万人で15歳以上のうち3.7%にとどまり、割合は20年で半減しています。女性や高齢者の就業が進み、人手の確保は限界に近づいています。企業を支えてきた労働余力は先細り、非効率な事業の見直しを迫られているのが実情です。企業も戦略の転換を迫られています。日銀のマイナス金利解除に伴い、金利は上昇していくことが予想され、人手不足で採用ができず、非正規の時給引き上げが続いていけば、低採算の事業は選別し撤退を余儀なくされることになりかねません⁉

人手不足倒産が前年度比2.1倍

帝国データバンクは5日、人手不足が原因の倒産件数が2023年度(23年4月~24年3月)に前年度比2.1倍の313件に達したと発表しました。集計を開始した13年度以来過去最高件数となりました。業種別では建設が前年度比2.3倍94件、物流が1.8倍の46件、規模別では、従業員数10人未満の倒産が全体の74%を占めました。時間外労働の上限規制の始まりやデジタル化への対応遅れなどで、さらなる人手不足が懸念されます。

「再生家電」➡電子ゴミ削減へ

パナソニックは販売後すぐに不具合が見つかった家電を修理したうえで再生品として販売する事業を開始しました。価格は新品より3割ほど安く設定し1年間の保証をつけます。日立製作所や米アップルも廃棄予定の電子ゴミを削減する活動に取り組みます。投資家や消費者が環境に配慮した循環型経済を重視しており日本企業の対応が広がってきました。品質に問題がなく安価となれば大歓迎します。

リニア中央新幹線の行方⁉

静岡県の川勝平太知事が辞意を表明し、JR東海が計画を進めるリニア中央新幹線の行方に関心が高まっています。2017年に川勝知事が反対を表明して以降、同県内の工事に着手できない状態が続いてきました。難工事区間や建設コストの上昇など、JR東海にとっての課題は静岡県の未着工区間だけではありません。労務賃金や物価高騰を踏まえて検討を余儀なくされるなど、一大プロジェクト完成に向けた道のりはとても厳しく険しいと思います。

自転車ヘルメット普及がイマイチ

2023年4月に法律で着用が努力義務となった自転車用ヘルメットが普及していません。東京都や大阪府で警察が今年に入ってから公表した調査では10%を下回りました。持ち運びの煩雑さや見た目を気にして敬遠する利用者も少なくなく、どう定着させるかが課題となっています。個々の自転車の使用方法やライフスタイルに合わせ、どんな種類や値段の商品を選択すればいいのか、管理方法をどうすればいいのか、など商品開発(ヒット商品)のヒントにつながると思います。

今日から新年度がスタート

4月からの新年度を迎え、食品や雑貨、サービスの値上げが相次ぎます。物価上昇は家計に直結するものの、賃上げとの好循環が生まれれば日本の経済にはプラスに働きます。トラック運転手や医師らの残業規制が強化され、一般生活に影響が及ぶ可能性も指摘されています。とにもかくにも今日から新年度がスタートします。張り切っていきましょう!!