ブログ - 2024年1月


資金需要旺盛(地銀)

集めた預金の貸し出しに苦戦していた地方銀行の経営環境が変わりつつあります。預金のうち貸出金に回った比率を示す預貸率は全国地方銀行協会加盟の地銀で77.8%と3年半ぶりの高水準で、第2地銀は22年半ぶりに80%を超えました。新型コロナウイルス禍からの経済再開に伴う資金需要が地方でも活発化してきました。ただ、預貸率の上昇は銀行にとって本来プラス要因ですが、一方で貸出金を増やす余地(原資)が狭まっていることへの懸念もあります。キーポイントは預金集めで、各行では預金金利を上げる動きが拡大しています。

照ノ富士優勝(9度目)

3場所連続休場明けの横綱照ノ富士が13勝2敗で並んだ関脇琴の若との優勝決定戦を寄り切りで制し、4場所ぶり9度目の優勝を果たしました。また、決定戦で敗れた琴ノ若は、大関昇進の目安とされる直近3場所合計33勝に到達し、昇進が確実となりました。照ノ富士の優勝は、14日目の対豊昇龍戦が不戦勝となったことも一要因と思います。体力の温存ができ、千秋楽の優勝決定戦に臨む際も不安がなかったように想像します。来場所は1横綱、4大関となり、ますます白熱した戦いが始まります。

IT人員削減(米国)

米国を中心にIT(情報技術)業界の大量解雇が続いています。グーグルが1000人を減らすなど、1月の人員削減は米で1万人を超えました。新型コロナウイルス下で採用して余剰になった人員を削り、人工知能(AI)など成長分野で投資を増やすことになります。2年連続で訪れた解雇の波に従業員の不満も大きいといいます。テック株(ITテクノロジーを活用してビジネスを行っている企業)が上昇する裏で方針転換の痛みが表面化しています。いずれ日本にもそのような事態になる可能性も考えられます。

治療アプリネット広告が解禁

禁煙や高血圧治療用に国が承認した治療アプリ(医師が処方し、患者がスマートフォンにダウンロードして使用)のインターネット広告が可能になります。政府は2023年度中に規制を緩和し患者に情報提供できるようにします。治療アプリ市場は拡大が見込まれ、先行する海外勢との競争も激化します。成長分野のビジネス環境を整え、必要な患者への普及を後押しする形です。

山陽新幹線ワゴン販売縮小へ

JR西日本は25日、山陽新幹線「のぞみ」の自由席と指定席でのワゴン販売を3月15日に終了することを発表しました。翌日からは、のぞみのグリーン車のみで継続し、新型コロナウイルス禍で現在は販売を休止している「ひかり」もグリーン車だけで再開します。飲食物の持ち込みが増える一方、販売員の不足でサービスの提供が難しくなっていたことが背景としてあります。ここでも人手不足が・・・

「出向起業」

東レや日揮ホールディングスなどの大企業の人材が退職せずに出向の形で新会社を立ち上げる「出向起業」が成果を出し始めています。大きな組織では埋没してしまいそうなテーマに焦点を当て、外部の資金やノウハウを取込んで事業化する取り組みで、スタートアップ育成の新形態となりそうです。

ドライバー認知能力をAIが検知

NTTデータは自動車の高齢ドライバーの認知力を判別する1Tシステムを開発します。運転速度や加減速など走行データを人工知能(AI)で分析し、判断力や注意力など脳の認知機能の低下を調べることが可能になります。テクノロジーを活用し、シニア人材の事故発生リスクの低減を図るとしています。こうしたITシステムを活用して、ドライバーの健康維持や適切な運行管理につなげ悲惨な事故の無い世の中にしたいものです。

コンビニ売上高が過去最高

日本フランチャイズチェーン協会が22日発表した2023年のコンビニエンスストアの既存店売上高は、前年比4.1%増の11兆1864億円でした。前年実績を上回るのは3年連続で、過去最高を更新しています。新型コロナウイルス感染症の5類移行もあり、来店客が増えたことが主因です。

医療・介護費が増加

医療費や介護費の膨張に歯止めがかかっていない状況です。民間試算によりますと、2040年の国民負担額は最大で27兆円増加する見通しです。仮に現役世代の20~65歳がすべて負担すると、1人あたり年46万円の増加になります。若い世代の日々の暮らしが厳しい状態になれば、少子化がますます進みます。幅広く負担する増税や、給付の抑制を議論する必要性に迫られています。医療にできるだけ依存することなく健康を保ちたいものですが、現実はとても厳しいのが実感です。

「ゾンビ企業」が増加

本業の利益で借入金の利払いをまかなえない「ゾンビ企業」(本業の利益や配当金で借入金の支払利息をまかなえず、金融機関によるリスケ・融資条件の変更や、政府による資金繰り支援などで延命している企業を指します)が増加しています。2022年度は前年度比3割増の約25万社で11年ぶりの高水準でした。新型コロナウイルス禍に伴う政府支援で生き延びたものの、過大な債務を抱えて実質破綻状態に陥る企業が増えています。事業譲渡など新陳代謝を促す再生支援が急務となっています。ゾンビは映画の世界だけで十分です。

プラモの平均販売価格が上昇

プラモデルの平均販売価格が1割程度上がっているようです。原材料高が原因ですが、堅調な販売にも支えられています。新型コロナウイルス禍の巣ごもりを機にモノ作りの楽しみが見直されたことも影響しています。半世紀以上の歴史が培った品揃えの厚みで、大人市場が広がり、ファンの多世代化が進んでいるようです。小学生のころのプラモデル作りにハマったころが懐かしく思い出されます。

「浜松パワーフード推しの一皿総選挙」

浜松を美食の街にすることを目指し、浜松をアピールする料理を決める「浜松パワーフード推しの一皿総選挙」が17日から始まります。投票期間は2月12日までとなっています。浜松市内の飲食店43店舗から77作品が参加します。投票は対話アプリ「LINE」で受け付けています。グランプリに輝いた作品には賞金30万円が贈られます。はたして栄冠を手にするのはどんな店の作品か⁉

小規模企業倒産が36%増

2023年の小規模企業の倒産件数は8292件と前年比36%増え、倒産全体の9割超を占めました。新型コロナウイルス禍の政府の資金繰り支援で生き残ってきましたが、物価高や人手不足で経営が維持できなくなったケースが目立っています。デジタル化の遅れ(キャッシュレス決済対応など)も足を引っ張っています。政府は支援の柱を資金繰りから事業再生に移す方針のようです。金融庁は金融機関向けの監督指針を24春に改正し、「資金繰り支援のとどまらない経営改善支援や事業再生支援等」について、先延ばしすることなく実施する必要があるとしています。抜本的な経営改革が金融機関と企業に求められます。

生成AIで顧客対応時間半減へ

顧客の問い合わせに対応するコールセンター業界で、生成AI(人工知能)の導入が急速に進んでいます。大手13社中12社がオペレーターの支援や通話内容の要約などに活用し、平均5割の業務時間削減効果を見込んでいます。人手不足の解消につなげ、データ分析など付加価値の高い事業領域へのシフトを狙っているようです。コールセンターのような知識・労働集約型の業務は生成AIの活用が有効な分野の一つだと思われます。今後は省人化に加えて、利用者に応じて自動的に対応を変えるなどサービスの高度化も加速していきそうです。

大相撲初場所(2024.1.14)

大相撲初場所初日は14日に東京・両国国技館で始まります。横綱照ノ富士は腰痛などによる3場所連続休場から再起を期します。先場所優勝の大関霧島は横綱昇進、関脇琴の若は大関昇進に挑戦します。優勝争いは霧島を中心に混戦(混沌)が予想され、見どころがいっぱいです。静岡出身の熱海富士の活躍にも大注目です。

「対日経済審査」(OECD)

経済協力開発機構(OECD)は11日、2年に1度の対日経済審査の報告書を公表しました。人口が減少する日本で働き手を確保するための改革案を提言しています。定年の廃止、就労控えを招く税制の見直しで、高齢者や女性の雇用を促すように訴えています。働き手の減少は、日本の経済力の衰退に直結し、社会保障の維持もいっそう厳しくなります。政府や企業は、提言を真摯に受け止め成長維持に向け、現実を直視した対応が求められています。

日経平均3万4000円超えに

10日の東京株式市場で日経平均株価は3日連続伸し、前日比678円高の3万4441円とバブル経済崩壊後の高値を連日更新しました。終値として1990年2月28日(3万4591円)以来、33年11ヶ月ぶりの高値水準となりました。前日9日にバブル後高値を約半年ぶりに更新したことにより上昇に勢い、はずみがつき、海外勢を中心に追随買いが入ったことが要因です。一方、はたして、これが本物の力なのか、いつまでこの状況が続いてくれるのか、心の片隅で超不安な気持ちがよぎります。

「カードローン」に注力

大手銀行や地方銀行が消費者向けのカードローンに注力し始めました。借入れから返済までをスマートフォンで完結できるアプリを導入する銀行が目立っています。新型コロナウイルス禍で減少が続いていた銀行全体のカードローン残高も増加に転じました。ただ、金融機関にとって復活する個人消費は追い風となりますが、借り過ぎを招かないような慎重な審査姿勢も求められています。

国内バイオ燃料量産化へ

住友商事は国内でバイオディーゼル燃料の量産化を開始します。2025年をメドに東京大学などと連携して実証ブランドを稼働させ、27年に間伐材やサトウキビの残さを使用して量産を始めます。将来的には最大約100万トンまで増やし、売上高約400億円を目指すとしています。バイオ燃料は量産化が難しかったのですが、ディーゼル燃料でも脱炭素に向けた動きが本格化してきました。

「整骨院」の名称に規制

街中でよく見かける柔道整復師の施術所として広く使用されている整骨院の名称(看板)ですが、今後は禁止される方向となりました。もともと法的には使用できない名称で、利用者が適切に選べるように厚生労働省が広告ガイドラインを作って改めて規制します。この背景には、施術所の増加で競争が激化し、一部に誇大な広告で利用者を集める実態があります。確かに施術所の多さを肌で感じています。

10年で2.2倍に(職探しシニア層)

仕事を探す65歳以上のシニア層が急増しています。ハローワークで職を探す有効求職者は25万人と10年間でなんと2.2倍になりました。この背景には長い老後を過ごすために、仕方なく働かざるを得ない面もあります。この先、人口減で働き手の不足がますます懸念されます。働く意欲のあるシニア人材の活用が産業全体で進めば、供給制約の緩和や潜在成長率の押し上げにつながる効果が期待できます。シニアはまだまだ頑張れます!!

「災い転じて福となす」

2024新春

皆さまのご多幸とご商売繁盛を心から祈念いたします。本年も昨年同様何卒よろしくお願いいたします。