ブログ - 2022年12月


「大晦日」

1年間誠にありがとうございました。関係各位の皆さまに心から厚く感謝を申しあげます。来年も何とぞご愛顧のほど、よろしくお願い申しあげます。

年末年始恒例行事が二極化

新型コロナウイルス下で3回目の年末年始の恒例行事の対応が二極化しています。初めて緊急事態宣言などの行動制限がなく、旅行や帰省など人の流れは増加する見通しです。対策を緩和してコロナ前のような形で開催して多くの人手に期待する神社がある一方、増加傾向の感染状況を踏まえて引き続きイベントを控える動きもあります。年末年始は人が集まる機会が増えます。飛沫感染リスクが高くなる場所ではマスクを着用するなど基本的な対策を意識することが大切です。

「地方創生移住支援事業」強化

政府は東京から地方へ移住する世帯に給付する支援金を2023年度に増額します。18歳未満の子どもの数に応じて加算する金額を現行の1人30万円から100万円へ引上げます。19年度に始めた「地方創生移住支援事業」を手厚くした形です。①移住して地域の中小企業へ就業、②テレワークで移住前の仕事を継続、③移住先の地域で起業、のどれかに該当すれば1世帯あたり原則100万円の支給を受けられます。個人的には、特に③を期待しています。

「ポップアップストア(期間限定テナント)」

ショッピングセンターや商業ビルで期間限定営業の店舗(ポップアップストア)を誘致する動きが広がっています。例えば、丸井グループが対象の売り場面積を2倍以上に広げるほか、イオンモールでも引き合いが増えています。電子商取引(EC)で買い物をする消費者が増加するなか、若者などに人気の振興ECの誘致につなげて施設の魅力を高めます。一方、振興ECにとっても好立地で営業できるメリットがあります。商業施設の新しい運営手法として定着する可能性が出てきました。

11月外食売上高8.9%増

日本フードサービス協会が26日に発表した11月の外食売上高は、前年同月比で8.9%増えました。水際対策の緩和や政府の観光促進策「全国旅行支援」が支えとなり、全国で飲食利用が活発になりました。また値上げによる客単価アップも寄与しています。2019年11月比でも0.7%増と2ヶ月連続で新型コロナウイルス前の水準を上回っています。地域や業態によっても格差はあると思われますが、少しずつ以前の常態に戻りつつあるのかもしれません。

大人が主役のおもちゃ消費

おもちゃ消費の主役が変わりつつあるようです。男児や女児向けの定番商品が伸び悩む一方、大人が自分のために購入するトレーディングカード(トレカ:カードのキャラクターを対戦させたりコレクションしたりする定番のおもちゃ)やパズルの売れ行きは好調で、2022年度の国内おもちゃ販売額は過去最高の水準で推移しています。少子化の時代にあっても、年齢や性別の垣根を超えて楽しめる商品であれば消費の裾野は広がりビジネスチャンスとなりそうです。

国内QR決済が海外利用も可能に

政府はPayPayなど国内のQRコード決済のサービスを海外でも利用できるようにするため、アジア各国の当局と相互乗り入れに向けた交渉を開始します。先ずインドネシアと協議し、シンガポールやタイなどに拡大していくようです。日本人旅行者が海外の店舗や屋台などで、普段使用しているスマホでQRコード決済できるようにします。2020年から導入されたJPQR(統一規格)により、訪日客は現金がなくても日本国内で気軽に買い物などができるようになります。

SNS成果を給与に反映(アパレル販売員)

衣料品販売で電子商取引(EC)の存在感が強まるなか、アパレル各社が店舗で働く販売員の評価制度を相次ぎ見直している。具体的には、着こなし方(コーディネート)の画像を投稿してEC販売増に貢献した成果を給与に反映したり、SNS(交流サイト)での人気度を正社員登用の参考にしたりしています。アパレル販売員にとって接客スキルに加えて、SNSを活用したデジタルマーケティングのノウハウ習得の重要性が高まっています。今後はあらゆる意味で付加価値を持った販売員(営業)が従来以上に重宝される時代になります。

 

空き家対策(税負担加重)

国土交通省は22日、全国的な課題となっている空き家対策の素案を示しました。壁に亀裂が入るなど管理が不十分な建物について固定資産税の優遇措置を見直し、事実上の増税を検討します。空き家の活用を促進するための規制緩和も視野に入れ、地域特性を踏まえたまちづくりを後押しします。建築規制緩和の焦点は、中心市街地など一定区域に限定して規制を見直し、空き家を店舗やカフェに転用しやすくする手法などを念頭に置き、自治体のモデル事業を指定して支援することを検討するようです。少子高齢化の著しい進展により、ますます増加していく空き家問題(美観上・防犯上・経済上など)は、もう既に待ったなしの状況に入っていると思います。

インバウンド93万4500人

インバウンド消費の回復が目立ってきました。日本政府観光局が21日に発表した11月の訪日客数は93万4500人で、新型コロナウイルス禍前の2019年同月比で4割弱の水準に戻りました。国際線の予約は上向きつつあり、ホテルの宿泊料も高騰しています。旺盛なインバウンド消費が国内景気を下支えする一方、深刻化する人手不足への対応などが課題となります。25年には訪日客の関連消費額をコロナ前超えの5兆円に引き上げる目標を掲げており、効果的な支援策や官民一体となったテコ入れが不可欠です。

大規模金融緩和を修正(日銀)

日銀は20日金融政策決定会合で長期金利の上限を0.25%程度から0.5%程度に引き上げました。マイナス面は、金利上昇は企業にとって借り入れや社債の利払いの増加につながります。特に中小企業は財務基盤が脆弱で、小さな金利上昇でも債務負担が増し、設備投資の手控えにつながる可能性があります。一方、プラス面は、金融緩和で進んでいた円安にブレーキがかかれば、企業は輸入コストを抑制することができます。食料品などの値上がりが止まれば、家計は他の商品やサービスにお金を回すことができるようになります。はたして、プラス・マイナスのどちらが色濃く反映するのか注視が必要です。

雇用保険料引き上げ

厚生労働省の労働政策審議会の部会は19日、雇用保険料率の引き上げを了承しました。2023年4月から0.2%上げ、労使が負担する保険料率は賃金の1.35%から1.55%に上がります。新型コロナウイルス禍の雇用下支え策は長期化し、財源枯渇を招きました。短期集中で対策を講じた欧米各国と異なり、出口を示せないまま支出が膨らみ、副作用を生む構図は原油高対策など他の危機対応と重複します。出口の見えない施策は、後々大きなツケ(代償)となってまた苦しむ結果を招くことになります。

「同級生バンド」紅白出場

NHKは18日、大みそかの第73回紅白歌合戦の特別企画として、桑田佳祐、佐野元春、世良公則、Char、野口五郎のスペシャルバンドが出場すると発表しました。5人とも1955~56年生まれの同級生で、桑田佳祐作詞・作曲「時代遅れのRock❜n❜Roll Band」を事前収録の演奏で披露するとしています。決して時代遅れなんかではありません。「NOWいです!」(笑) 正に同世代を生きた人たちの活躍はとても嬉しく励みになります!!

感染急拡大(中国)

新型コロナウイルスの感染を封じ込める「ゼロコロナ」政策を大幅緩和した中国では、首都北京などが感染爆発の様相です。オフィスの出勤者や繁華街の人手は激減し、まだ感染していない市民は外出を控えています。専門家は、来年1~2月に感染のピークを迎えると予測しており、混乱は当面続きそうです。中国政府の厳しいゼロコロナ政策に市民が反発し、習近平体制に抵抗するのを考慮した緩和策が感染急拡大につながったものと思います。世界経済への影響も大きく今後の中国政府の対応が注目されます。

2023年度与党税制改正大綱

自民、公明両党は16日、2023年度与党税制改正大綱を決めました。貯蓄から投資への流れを後押しするため少額投資非課税制度(NISA)を恒久化し、非課税期間も無期限にします。年間の投資枠は倍以上の計360万円に拡大します。エコカー減税は24年1月から段階的に基準を厳しくし、25年5月には優遇対象からガソリン車を事実上外します。

セブンイレブンが広告事業へ参入

セブンーイレブン・ジャパンは広告事業に参入します。約1900万人が登録する自社のスマートフォンアプリ内で、購買履歴をもとに顧客一人ひとりに合った商品の広告や割引クーポンを掲示します。個人の購買動向に応じた新たな広告手法が広がってきました。

日銀12月短観

日銀が14日発表した12月の全国企業短期経済観測調査(短観)では、大企業の製造業の業況判断指数(DI)が4期連続で悪化しました。世界経済の減速やコスト高への不安が高まっています。ただ、指数はプラスを維持し、企業の成長投資への意欲は根強くあります。一方、非製造業は新型コロナウイルス禍からの経済再開で改善が続いています。この状況を踏まえ、金融引き締めで米欧などの景気減速懸念が強まるなか、日本経済が踏みとどまれるかが大きな焦点になります。

「運賃値上げ容認85%」(ローカル線)

日本経済新聞社が全国のローカル鉄道95社の利用者、約1万人を対象に実施した調査で運賃値上げを「やむを得ない」とした割合が85%に達しました。慢性的な赤字経営に苦しむローカル線の存廃議論は今後本格化する見通しです。国の支援策については4割が不満としており、国や自治体の実効性のある支援が問われています。短期的にみて収益性に見込みがない赤字路線を短絡的に廃止してしまうのか、それとも長期的ビジョンで地域経営資源として存続・活用を図っていくのか、実に悩ましい問題です。

所得30億円超に課税強化の案

与党税制調査会で所得が30億円を超えるような富裕層を対象に所得税に最低負担率を導入する案が浮上しています。この背景には、所得が1億円を超えると税負担が下がる「1億円の壁」の問題を是正すべきだとの意見が出ていたことがあります。超富裕層に追加税負担を求め、不公平感を抑えるようにします。2023年度与党税制改正大綱に盛り込む方向で最終調整に入り、25年に導入する案があります。我々庶民には気の遠くなるような数字です。

サイバー防衛に法整備

政府はサイバー攻撃を未然に防ぐための法整備に乗り出します。有事にならなければ対応できない現行法を改め、兆候段階でも攻撃元に監視、侵入などで対処する「能動的サイバー防御」を実現します。海外では平時から不審なアクセスをしてくるシステムの内部に侵入し、必要ならデータを破壊しています。経済活動への影響が大きくなっているのを踏まえ日本も対策を急ぎます。

公務員に冬のボーナス支給

国家公務員に9日、冬のボーナスが支給されました。管理職を除く一般行政職(平均33.8歳)の平均は65万2100円でした。2021年冬より0.1%(500円)増えています。物価の高騰で賃上げの機運が高まっていますが、平均年齢が下がり増額は小幅になりました。最も額が多いのは、最高裁長官の569万円、衆参両院議長は527万円、国会議員は314万円です。重責の対価として高いか安いか凡人にはわかりませんが・・・

経常赤字641億円(10月)

貿易や投資などの海外との取引状況を表す経常収支の低迷が続いています。財務省が8日発表した10月の国際収支統計(速報版)によると、641億円の赤字で、長期の傾向がわかりやすい季節調整値では6039億円と赤字となっています。原数値で単月の赤字は1月以来、9ヶ月ぶりですが、季節調整値では2014年3月以来、8年7ヶ月ぶりとなります。資源高と円安の影響が尾を引いている状況です。原油高と円安が落ち着き、訪日客の増加に期待したいところですが、海外経済の減速で輸出が伸び悩めば黒字~赤字の繰り返しとなる可能性もあります。

ジャパネット年収2年で10%アップ

ジャパネットホールディングスは、全グループ会社の正社員を対象に2023年4月から2年間で平均年収を10%引き上げます。物価上昇が続くなかで、従業員や家族の生活の安定を図ります。あわせて人材確保の観点から大卒の新卒採用者の初任給も引き上げます。高田CEOは「事業拡大のスピードが増すなかで、従業員ひとり一人の意識が大切なになる。給与アップや公平な評価などで個々の成長を促進して、グループ全体のレベルアップにつなげたい」としています。流石!!ジャパネットタカタです⁉

融資担保に在庫・設備

法相の諮問機関である法制審議会は6日、企業などが融資を受ける際に設定する担保に関する中間試案をまとめました。在庫や生産設備、売掛金などを担保として法律に定める方針を示しました。不動産や経営者の個人保証に偏重する融資を改め、中小企業の成長機会を広げるのが狙いです。

原油中東依存が95%

日本の原油の中東依存度が石油危機前を上回る水準で推移しています。ロシア産原油は5日からG7合意で上限価格を設けた輸入制限を開始します。脱炭素化で中東以外の企業の原油開発投資は縮小し、中東依存の見直しは容易ではない状況となっています。

「クロアチア戦」

サッカーのワールドカップで初の8強入りを目指す日本は、5日午後6時(日本時間6日午前0時)から決勝トーナメント1回戦でクロアチアと対戦します。これまで3度挑戦し、いずれもはね返された準々決勝への厚い壁・・今回立ちはだかるのは、名手モドリッチ(レアル・マドリード)を擁する前回準優勝の難敵です。テレビ観戦サポーターにとっても、ハードな一日となりそうです。

「住宅過剰」が進展

都道府県の約4分の1にあたる12県で、世帯に対して住宅が2割以上も余っています。過剰率は山梨が27%と最も高く、四国は全4県が20%以上となっています。共通しているのは、住宅需要を超える供給です。12県中の11県で地価が下落しており、地元経済への影響が懸念されています。2023年には日本の世帯数は減少に転じるとの予測があり、過剰率はさらに高まるおそれがあります。因みに静岡県は17~19%の枠に入っています。

日本代表16強

サッカーのワールドカップカタール大会で1日、日本が競合スペインを下して16強入りしました👏今回の日本代表メンバー26人のうち、欧州クラブに所属する選手は過去最多の19人です。欧州で技を鍛えた精鋭たちと、彼らを操縦する日本サッカー協会の強化策と編成の妙が上手くかみ合って、今のチームを走らせています。サッカー、野球などスポーツだけではなく学問(研究分野)においても海外へ出ることの有効性・重要性を感じます。

「調理ロボット」

飲食店で調理ロボットの本格導入が進んでいます。プロントコーポレーションはパスタ業態など自動調理の店を2027年内に50店舗へ拡大する計画です。この背景には、スタートアップ各社の技術開発で味が向上し、導入コストも時給換算で人より安い実質800程度に下がったことです。新型コロナウイルス禍で人手不足がより深刻になるなか、飲食店の機械化が新たな局面を迎えています。

12月も食品値上げ

今日から12月です。食品メーカーの値上げが12月も相次いでいます。帝国データバンクによると、主要105社が145品目を値上げします。店頭価格にも波及し、日経POS情報では10月は主要60品目の約9割で1年前より上昇しました。そのうち約7割で販売数量が減少し、消費者の生活防衛意識は強くなっています。物価の上昇に賃上げが追いつかず、個人消費の重しとなっています。「歳を越せるのか」という言葉に真実味を増しています。