政府は会社法を見直し、自社株式を無償譲渡できる対象を社員に拡大する方針です。これまでは役員に限っていました。企業が保有する自社株の一部を社員に支給し、個人の所得向上につなげます。また、売却禁止期間を設けて離職を防ぐ効果も狙っています。RSと呼ばれる譲渡制限付き株式報酬を念頭に置き、3~5年後など一定期間後に売却できるタイプが主流となります。RSはストックオプションとは異なり、勤務期間などの条件を満たさないと売却ができないため、在職期間を延ばす動機づけが見込めるとされ、社員も株主となるため、経営や業績を向上する意識を高めやすくなります。