静岡県の熱海市や伊豆地域で官民が企業研修に的を絞り法人団体旅行を呼び込んでいます。かつて人気の社員旅行から個人旅行へシフトし、新型コロナウイルス禍での落ち込みを経て、個人需要は復調していますが、法人需要は戻りが鈍いようです。そこで、研修先として提案したり、研修に温泉やフィットネスを組み合わせたワーケーションを実証実験したりしています。観光だけではないニーズの開拓で持続性を高める考えです。また、ホテルは人手不足で休日需要に供給が追いつかず、法人需要を取り込めば平日と休日の繁閑差の解消につながります。働き方改革の機運も捉えた企業研修からの法人旅行開拓は、シーズンに左右されにくいインバウンドの獲得ともに重要性を増しています。バブル経済破綻以降なおざりにされていた法人需要に新たなビジネスチャンスがありそうです。