円の実力が下がっています。ドルやユーロなど様々な通貨に対する円の総合的な購買力を示す指標は、53年ぶりの低水準に沈下している。要因となるのはデフレ経済や金融緩和です。エネルギーなど輸入価格の上昇につながり、2022年度から2年間の家計の負担増は20万円に迫っています。今後、円の購買力を復活させるためには、物価と賃金の上昇の好循環を軌道に乗せる必要があります。物価と賃金上昇の好循環が実現すれば、投資対象としての国内の魅力は高まります。そして投資が増えれば賃上げと物価上昇につながり、円の実力を取り戻すきっかけとなります。