返済不要の「給付型奨学金」の支給対象が2024年度から拡大することが決定しました。年収上限の目安を現在の380万円から600万円に引き上げ、多子世帯と理工農系学部の大学生らを支援します。家計の影響で進学を断念する学生を減らすのが狙いです。新たに約20万人が対象になります。一方、収入要件は課税標準額などを元に計算する必要性があり、受験生や保護者が自身で該当するかを判断するのは簡単ではありません。複雑な制度を知らずに進学を断念するなど進路の選択肢を狭める学生を減少させるためには、高校段階での丁寧な広報が必要不可欠になりそうです。