個人向けの代表的な金融商品の投資信託の新規設定が減少しています。2018年度は366本と前年度比99本(21%)減り、10年ぶりの少なさになっています。これは証券・運用業界で顧客重視の姿勢が強まってきたためです。次から次へと新しい投信を出しては顧客にその都度乗り換えさせるのではなく、同じ投信を長期でじっくり保有してもらうビジネスモデルへの転換が進んでいるためです。とくに人工知能やロボティクスなどの領域に運用を絞るテーマ型投信も少なくなっており、若者を中心に関心が薄れています。今後は目先の投信運用ではなく、長期での運用力という実力本位での競争が中心になることが予想されます。