日本政策金融公庫と農林中央金庫などのJAバンクグループによる農業融資の低金利競争が過熱しています。公庫による当初5年間の金利を実質0%とする政策金融に、JAバンクが「金利0%」の融資で対抗。農中不要論への危機感からシェア拡大を急ごうと2018度からは保証料も不要にしています。いずれも農業の近代化を後押しする資金ですが、過度な融資競争は農業の生産性向上を阻害し、低収益体質の農家ばかりをつくるリスクをはらんでいます。「強くてたくましい農家」を増やすため、無利子の段階的な縮小や業況に応じた金利設定などで農家の生産性を高める取組みが求められています。